転職・再就職は?
「なるほど、生活保護もだめ・・・・。となると、転職をしたら?再就職を行うのもよいだろう」いちいちもっともなご意見だといえるでしょう。しかし、ワーキングプアにとって、そもそも転職、再就職が難しいのです。
冒頭でも説明しましたが、ワーキングプアは、正規職員というよりは、日本の場合アルバイトやパート、それに準じた契約社員のような形態をとっていると考えてまず差し支えないでしょう。彼らはある意味スキル不足(自らそれを望んでいるのかもしれませんが)からくる、というケースが多いと考えられます。契約職員は休暇、福利厚生などの条件が一般には正規職員ほど整っていない上に、正規職員として必要とされるスキルアップのための研修などを受けられる可能性も低いといえます。つまり、正規職員としてスキルアップをする機会がそもそも与えられない上に、仕事の後、自主的にスキルを磨くお金も時間もなく、悪循環は続くというわけです。
また、年齢的な問題もあるでしょう。一旦ワーキングプアに陥ると、何もスキルアップできないまま時間が経過してゆきます。企業は常に新卒などの若い人材を募集していますし、30代を過ぎてからの就職、転職には特別なスキルや国家資格、即戦力の経験が必要とされます。また、派遣・アルバイト等の経験しかない場合、キャリアとはみなされず、正規職員として採用されることは難しいと考えられます。
「ワーキングプアから抜け出すには、より良い条件の所に転職、再就職すればよい。しかし、そもそもそのために必要なスキルを身につける時間がない」というポジションを保ちつつ、時間が経過してゆき、それに年齢的な条件がプラスされ、さらに転職、再就職が難しくなってしまうのです。
スポンサードリンク
|